アズマコーポレーション
ラベル・ボックス・パンフレット・エチケット
プランニング・アートディレクション・デザイン・撮影・コピーライティング
ヨーロッパを中心としたワインのインポーターで、自然農法や小規模生産農家のワインを中心に取り扱う酒類の輸入販売・メーカー「azuma – アズマコーポレーション」のオリジナル焼酎のラベル、パッケージ、パンフレット、ワインエチケットをデザインしました。
【焼酎ラベル・ボックス・パンフレット】
大分県にある小野屋という地域で生産されることから、その名称を与えられた麦焼酎「小野屋」のラベルは、和紙のような風合紙に黒ベースに筆文字をシンプルに配置。パッケージボックスはファンシーな風合いのある黒い紙にロゴを白刷りで表現。黒い紙に白インクが透けないよう二度刷りをし、「全麹」の文字に金箔押しを施した高級感のある仕様です。
パンフレットはデザイン制作に加え、大分・鹿児島の酒造への取材、撮影含めすべてのクリエイティブを担当しました。焼酎の味の追求のため考え抜かれた焼酎蔵の仕組み、毎日丹念にじっくりと育てる生産者の想いを撮影した画像とともに表現。杜氏の熱い想いが伝わってくるパンフレットです。
小野屋の焼酎は、重厚感のあるパッケージが深い味わいを醸し出す全麹仕込みと相まって、販売に貢献しました。パンフレットは取引先への営業ツールとしても分かりやすく、各メーカーのこだわりも伝わってくるとご好評をいただきました。とくに芋や麦の風味を出すための製造行程を取り入れた内容は、商品に説得力と奥深さを持たせ、ブランドのイメージ向上にも繋がりました。
【ワインエチケット】
アズマコーポレーションのワインエチケットのデザインです。赤ワインの「memento Old Vine – メメント・オールド・ヴァイン」は、老木から収穫された葡萄をステンレスタンクで仕込み、樽で熟成させ、ろ過を行わず瓶詰したスペインの蔵元自信の一品。グラスの底が見えないくらいに凝縮したフルボディの重厚感を表現するための差し色の深い赤はデザインのアクセントに。銘柄は柔らかいサンセリフの書体と、手書き文字を組み合わせることで、モダンなエチケットの中にもスペインワインの伝統を感じさせるデザインとなっています。
白ワインの「memento Blanco – メメント・ブランコ」は、ソーヴィニヨンブラン種を主体にフレンチオークの新樽で6ヶ月間熟成を行なったコクのある白ワイン。柑橘系のさわやかな香りとアプリコットなどのニュアンスに、樽香が感じられるワインの特徴を、ボトルの深いグリーンに合う黄色で、香りをイメージし表現しました。メメント・オールド・ヴァインとデザインを踏襲しながらも、エチケットのワンポイントカラーとボトルの色の組み合わせで、赤と白、同じ銘柄ながらそれぞれ異なる個性を表現しました。
ワイン自体の個性を、視覚で認識させるのがエチケットデザインの役割。ワインの特徴を邪魔しないように素朴でシンプルに表現することも求められます。また、食事中にインテリアのひとつとして視覚的に愉しむこともできるワインエチケット。ワインの個性を理解してはじめて表現できる奥深いデザインです。